裸の孤独

裸の孤独
心を読める機械があればいいのに
醜い部分、善良な心、すべて人に分かって貰えればいいのに。
吐き出せない言葉はどこへ持っていけばいいのだろうか。
その問いをこの機械は埋めてくれる。
この機械に自分の本質を見抜かれ
自己嫌悪に陥り死んだものもいる。仕方がない、時間の問題だったろう。
また他の人は、自分の本質を知り、受け入れ自分の人生を取り戻すために一歩を踏み出した者もいる。
要は受け入れ方なのだ。人とは、もともと醜くて、自分とは残酷なものなのだ。僕らにはタイムリミットがある。寿命だ。死ぬまでの時間が迫っているのだ。
「かわいいなあの子、やりてぇ」
とか普通に思う当たり前だ。
そういう当たり前を受け入れられない。男とは、そういうものと受け入れられない。みんな男は性犯罪の一歩手前なのだ。
電車に乗り、混み合い女の人の体が当たれば、興奮するのだ。
犯罪者と一般人の境目は曖昧で、
やるか、やらないがなのだ。
自分を押さえつけることができる人がこの世での一般人。
自分の欲に負けたものが犯罪者になる。
僕はこの機械を使ったときに思った。
この機械は、20歳を超えて、医師の処方を受けなければ使用できない。それだけ危ないものなのだ。